RSS | ATOM | SEARCH
♪Questo♪Momento♪ 第2番「解き放たれた魂は」
 先日「パストラーレ」の一部分についての記事を書きましたが、この曲の特にこの部分が好き!をシリーズ化することにいたしました。
 どうぞよろしくお願いいたします♪

 ***

 もう数ヶ月前になりますが、買い取りでお売りいただいたCDのほとんどが3種類の曲で、それぞれが10点以上であるということがありました。

 驚いたのが、それらがいずれも私の愛する曲だったこと。

 すなわち、シューベルト*ピアノ三重奏曲、ブラームス*ピアノ三重奏曲、そしてR.シュトラウスの4つの最後の歌。

 どれもいずれ取り上げる予定ですが、今回は 4つの最後の歌を。

 私がR.シュトラウスの中で最も好きな曲はこれです。

 死の前年、84歳時に書いた曲。

 第1曲「春」以外には 疲れ、死の予感があり、まさに白鳥の歌。
 尊大な天才であったR.シュトラウスが老いを得て達した境地。
 人生の黄昏に思いを馳せさせずにはいられません。

 中でも最も好きなのが第3曲の「眠りにつこうとして Beim Schlafengehen」。ヘルマン・ヘッセ詩。
 新しい演奏を聞く時など、まずはこの曲を聞いてしまいます。

 疲れた者がゆっくりと眠りに落ちる。

 歌は休止し、ヴァイオリン独奏が眠りを表現します。
 その慰撫に満ちた優しいメロディ。
 眠りが体を癒していく。
 メロディは上昇音形となって、精神の充溢を表すよう。

 その部分も美しいのですが、さらに好きな部分は歌が戻ってくるところ!

 Und die Seele unbewacht, Will in freien Flügeln schweben
 そして解き放たれた魂は 翼をつけて自由に空を舞おうとする
  unbewacht は直訳では「見張り(監視)のない」

 Seele、freien Flügeln schweben の語が長く伸ばされ、音の階段をゆっくりと上下。
 Seele (魂) と freien (自由) の部分では、低弦の美しい上昇音形。

 言葉を超える声。

 魂の昇華みたいなものを感じさせ、名状しがたき感動がこみ上げてくるのです。


 もちろん眠りは死を暗示しています。
 
 それに続く最後の歌詞は、夜の魔法の世界の中へ 深くそして千倍生きるために

 そうした世界観には相容れないものを感じるのですが、絶妙な音楽によって、宗教感を超えた感動が生まれると言えるでしょう。

 ***

 有名なヤノヴィッツ&カラヤンの演奏。

 「眠りにつこうとして」でのカラヤンの遅いテンポは、私にはしっくりきます。
 美麗なサウンドも いかにもR.シュトラウスの世界。まるで極彩色の天上の世界を夢想するよう。

 しかしエコーがかかりすぎなのが気になるんですよね。作為が鼻につく。
 ヴァイオリン独奏のあとの部分など、マントヴァーニ・オーケストラのカスケード・ストリングスを思い出させます。
 最近では逆にそれを楽しむようになってきているのですが。
author:, category:♪この曲の♪ここが好き♪(百曲一所), 22:24
comments(0), -
スポンサーサイト
author:スポンサードリンク, category:-, 22:24
-, -
Comment