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♪Questo♪Momento♪ 第12番「妖精のかくれんぼ」
 大好きなプーランクの作品はいくつか取り上げようと思っていますが、そんな中 ピアノと管楽のための六重奏曲を フランス放送国立管弦楽団(ONF)管楽五重奏団のCDで聞いていてハタと気がつきました。
 その次に収録されているフランセの木管五重奏曲、それ以上に オレ好きやん! と。
 曲についての情報をほとんど持ち合わせていないので少しためらいましたが、思い切ってこれを取り上げることに。

 ジャン・フランセ (Jean Françaix) は20世紀フランスの作曲家 (1912-1997)。
 新古典主義の作曲家と言ってもいいのでしょうか。斬新な和声、不協和音は使用するものの、無調の音楽には興味を示さず、明るく軽妙な作風の多作家として知られています。6人組、あるいはイベールのスタイルを受け継ぐ作曲家と言っていいでしょう。
 ピアニストとしても活躍し、録音も少なからず残しており、そのCDでも プーランクの六重奏曲などのピアノを受け持っています。

 フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための五重奏曲は1948年の作。
 ONF管楽五重奏団の委嘱によるのではないか と思っていましたが、やはり そのホルン奏者モリス・クルティナ (M.COURTINAT) の依頼によるようです。
 “第1番” と書かれている場合もありますので 同じ編成の作品を複数書いているのでしょうが、私は聞いたことがありません。

 4つの楽章から成っていて、第1楽章:アンダンテ トランクィッロ − アレグロ アッサイ、第2楽章:プレスト、第3楽章:主題と変奏、第4楽章:テンポ ディ マルチャ フランチェーゼ。

 まさに軽妙洒脱! ほとんどスケルツァンドで出来ているという感じ。
 音符はまるで疲れを知らない妖精のように軽やかに自在に飛び回り、無邪気で、時々意地悪な表情を見せます。
 その自由な運動性に意味があるのかを自ら問わない。ただ飛び跳ねたいのさ! と言っているかのよう。

 もちろん ゆっくりの部分はあり、第3楽章は緩徐楽章。妖精の居眠りを思わせますが、それでも時々思い出したように飛び回るのです。

 そんな曲だけに、素人が聞いても相当な技巧が必要であるのが解る。
 すばやいパッセージ、複雑なリズムに加えて タンギングのテクニックが各所で試されます。特にホルン奏者は大変そう!

 ニコニコ動画で、ベルリン・フィル木管五重奏団による演奏を見ることができますが (来日公演をBSで放映したものでしょう)、アンサンブルを整えることに精一杯で、活き活きとした洒脱さがあまり表されていないのも無理のないところと感じさせます。


 さて特に好きなところは。

 第1楽章の主部に入ると、クラリネットがスケールを駆け上がるのに対し ホルンがひしゃげたような音で逆に駆け下りるのですが、その面白さで もうこの曲の独特の気分を知ることができるのですが…。

 それよりも、妖精たちのかくれんぼを思わる第2楽全体としておきましょう。
 じゃれあいながら 嬌声を上げながら ちょこまかと動き回るような音楽に、様子を伺いながらそっと近づいてくるような部分、声を殺して隠れているような部分。
 大変ユニークで よくできた音楽です。

  
    EMI*585225 私物でございます (ブックレット裏表紙のほうをジャケット代わりにしています)

 ***

 ところで 昔 フランセ自身がソロを受け持ったチェンバロ協奏曲を持っていました。
 この第1楽章は、まるでロココ調の華奢(かしゃ) な室内を思わせるような、これも浮世離れしたような美しい曲でした。
 20年ほど前 CDを大量処分した時に手放してしまったのですが、また聞きたい…。
 そう思いながらもう長いこと経ちます。
 WERGOレーベルのCDです。調べてみますと すでに廃盤になっているようですね。
author:, category:♪この曲の♪ここが好き♪(百曲一所), 22:57
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