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♪Questo♪Momento♪ 第54番「黒いイザナギとイザナミの欲望」
 今年9月 父と行った甲斐駒ケ岳キャンプ。

 中央道を行く車中、なにげなく吹いた口笛。

 「なんやそれ、『屋根の上の牛』いうやつかい」と父。

 「そうや。まぁ ミヨーなら『世界の創造』のほうが好きやけどな。口笛で吹きにくい。」



 バレエ音楽が続くことになってしまいますが、

 今回は ミヨー:「世界の創造 (La Création du monde) 1923年作曲 を。



 パリで活動していたバレエ・スエドワ (スウェーデン・バレエ団) の依嘱による作品。

 内容はアフリカ版の天地創造とでもいうべきもので、音楽はジャズを取り入れた斬新なもの。これがイカしてるんですよねぇ。



 編成もジャズに倣っていて独特で、フルート2 (1はピッコロ持替),オーボエ1,クラリネット2,ファゴット1,アルトサックス1,トランペット2,ホルン1,トロンボーン1,打楽器1,ピアノ,ヴァイオリン2,チェロ1,コントラバス1 。



 演奏時間は16〜18分ほど。6つの部分からなっています。



 1/ 序曲:モデレ

 サックスが主役として 静かでなだらかなメロディが奏されます。アンニュイな雰囲気。途中 トゥッティで高揚しますが、サックス独奏が戻ってきます。(3分半ほど)



 2/ 創造の前の混沌 カオスの中、創造の神ナーメ、メベール、ヌウアが相談する場面。

 序曲のアンニュイさから一転、コントラバスによってリズミカルなジャズ風の主題が現われます。その主題はトロンボーン、サックス、トランペットと引き継いでいくフーガとなり、混沌とした盛り上がりを作ります。(2分弱ほど)



 3/ 動植物の創造 神が植物、そして象・亀・蟹・猿を創造していく場面。

 音楽は静かになります。序曲の主題がフルートで回帰。チェロが第2部のメロディを遅いテンポで静かに重ねます。

 サックスを引き継いだオーボエが 第2部の主題の断片によるブルース風のやるせないメロディを奏でます。フラッタータンギング奏法のフルートが現われ… (3分ほど)

 

 4/ 男女の誕生 動物たちは神の周りを回る。神の新しい呪文によって 人間(黒人)の男女が誕生する。

 音楽は明るくなっていき、2つのヴァイオリンがケークウォーク風の音楽を奏し、さまざまな楽器によってリズミカルに盛り上がります。突然収まって オーボエ独奏、続いてヴァイオリンなどを主役とする穏やかな部分。(2分ほど)

 

 5/ 欲望 男女の愛の踊り。さらに人間が生まれ、熱狂的な群舞になる。

 クラリネットが主役。−特にここが好き!

 下降を繰り返すリズミカルな伴奏にのって、2つのクラリネットの闊達なソロ。愛の絡み合いを表わしているのでしょうか? ともかくかっこいい! 1度 ジャズ奏者による演奏で聞きたいもの という気持ちにさせられます。

 そのあとオーボエ独奏からメランコリックな感じの混沌とした音楽となりますが、速いパッセージによるトゥッティ (サックスを主役とした) で 狂乱のように大きく盛り上がります。(4分ほど)



 6/ 春、充足感 動物たちは去り、口づけを交わすふたり

 音楽は穏やかに閉じられます。第2部のメロディを吹くフラッタータンギング奏法のフルートが印象的。 (2分弱ほど)





 ミヨーがこうしたユニークなバレエ音楽を書いた背景には、ロンドンやアメリカのハーレムで耳にしたジャズの衝撃がありますが、それと同時に 当時のパリでアフリカ風趣味が流行していたという状況があるようです。

 現代ではバレエとして上演されることはまれであるとのことで、どんな踊りであるかは想像するしかないわけですが−

 ふと思いついて YOU TUBEで探してみますと、2012年 アムステルダム、オランダ音楽祭での上演が わずか1分ながら見られました。

 しかし私のイメージとはかけ離れたもの…。



 代わりに バーンスタイン指揮 フランス国立管のシャンゼリゼ・ライヴ演奏が見られたのはラッキーでした。

 1976年、レニー 白髭を蓄えています。懐かしい。

 ただし 第5部の狂乱の盛り上がりの途中でブチッと切れ、続きはなさそう。セッショウな…。



 ここが好き!のクラリネットは ちょっとテンポが速すぎるなぁ。EMIへのセッション録音はそんなことはないのに。
author:, category:♪この曲の♪ここが好き♪(百曲一所), 00:06
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