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陽明文庫名宝展
 4/29、京都国立博物館、「陽明文庫名宝展」に行ってきました。京阪七条駅から徒歩10分ほど、有名な三十三間堂の向かいです。

 たくさんの来客でにぎわっていました。着物姿の女性もチラホラ。さすが京都です。

 陽明文庫とは、五摂家 (摂政や関白に任ぜられる家柄、近衛・九条・二条・一条・鷹司の総称) の筆頭である近衛家に伝えられている古文書や美術品など十数万点を保存管理しています。
 昭和13年、京都・宇多野にこれを設立したのは 近衛家29代当主で総理大臣も務めた近衛文麿 (1891-1945)。作曲家・指揮者の近衛秀麿の異母兄ですね。

 陽明文庫の所蔵物には 国宝8件、重要文化財60件を含みますが、今回それらすべてを含む140点が公開。
 わけても 藤原道長自筆「御堂関白記」、伝 行成筆、美しい料紙も見ものの「和漢抄」下巻、和歌の遊びを記録した「歌合(うたあわせ)」巻第六 (いずれも国宝) が白眉。
 千年も前の書の実物! 百人一首の中の世界なんて ほとんど幻想の世界ですが、確かに実在したのだと 少し実感することができました。


 パンフに掲載されている「御堂関白記」の一部。解説がないと ほとんど読めないのが残念…。

 
 図録を買いました! (2300円也) 表紙には 伝 行成筆「和漢抄」の一部。行成は「三蹟」のひとりに数えられる能書家。清少納言の「夜をこめて」の歌 (いろとりどりの歌 第20曲) で、彼女にふられたうえ、それを暴露されてしまった人物です。

 もちろん書だけではなく、絵画や工芸品、刀や人形も。

 ↑ 賀茂祭絵巻 (パンフより)。現在の葵祭りですね。

 ↑ 銀細工雛道具 (パンフより)。いろいろな道具の銀製のミニチュアが、これだけではなく もっとたくさんありました。

 その後 奥さんの実家である京都・桂に移動。


 これは道中で見つけた看板。「古」をもとにした「こ」(に濁点) の変体仮名があります。
author:, category:呟きと囁き, 11:04
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